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小川糸 卵を買いに [作者あ行]


卵を買いに (幻冬舎文庫)

卵を買いに (幻冬舎文庫)

  • 作者: 小川 糸
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2018/02/07
  • メディア: 文庫


ストーリーは取材で訪れたラトビアに、恋してしまいました。
手作りの黒パンや採れたての苺が並ぶ素朴だけれど洗練された食卓、
代々受け継がれる色鮮やかなミトン、
森と湖に囲まれて暮らす人々の底抜けに明るい笑顔。
キラキラ輝くラトビアという小さな国が教えてくれた、
生きるために本当に大切なもの。
新たな出会いと気づきの日々を綴った人気日記エッセイ。

2015年の表参道、鎌倉での暮らしやラトビア、 ベルリン、北海道などを
旅をしたことなどを中心にして日記形式で綴られています。

小川さんは何度もヨーロッパに旅に出ているの
読むだびに羨ましさが増していきます。

今回もラトビアの他にベルリンにも寄られていて、
必ずユダヤ博物館にも出向いていて
戦争の愚かさや痛ましさなどをしっかりと見て、
日本との違いをはっきりと述べられていて
凄いことだなと思ってしまいました。
ドイツはあれだけ過去に凄惨な戦争を起こしていますが、
学校でもホロコーストについての授業は小さい頃から
たっぷりとし、目をそむけることなくやってきたから
世界の中でも今では堂々として地位になっているというのは
納得してしまいました。
日本もこうゆう所は学ぶべきところがあると思うので、
学べるところは取り入れても良いと思いました。

今回は以前のベルリン旅行などに比べると
ラトビアのことについてはあまり書かれていなかったので
少し物足りなさを感じてしまいました。
けれどラトビアの十得というものがあり、
生きていくうえで、とても大事にしていくことがあるということや
手仕事に関する試験なども
これも日本には無い風習に関心してしまいました。

毎回小川さんの日記エッセイを読んでいると思うことが、
何気ない日常生活を丁寧に暮すということが
大事で素敵だなということが伝わります。
可愛い愛犬のゆりねのこと、ペンギンとの楽しそうな時間、
何よりも小川さんが料理を作っている様子がとても楽しそうで
美味しそうなのがとても素敵な時間だなと思いました。
そして大事にな読書もありこんな丁寧な時間の過ごし方に憧れます。

日記エッセイはこれで4作品目ですが、
何も考えずにのんびりと旅行に行った気分を味わえたり、
その国の文化、習慣なども知れるので
また機会があったら読みたいと思います。
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彩瀬まる 桜の下で待っている [作者あ行]


桜の下で待っている (実業之日本社文庫)

桜の下で待っている (実業之日本社文庫)

  • 作者: 彩瀬 まる
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2018/01/23
  • メディア: 文庫


ストーリーは 面倒だけれど愛おしい「ふるさと」をめぐる感動作
―郡山、仙台、花巻…桜前線が日本列島を北上する4月、
新幹線で北へ向かう男女5人それぞれの行く先で待つものは―。
実家との確執、地元への愛着、生をつなぐこと、喪うこと…
複雑にからまり揺れる想いと、ふるさとでの出会いをあざやかな筆致で描く。
注目の気鋭作家が丁寧に紡いだ、心のひだの奥底まで沁みこんでくる「はじまり」の物語。

桜前線が北上するとともに、舞台も北へと向かい、
宇都宮、郡山、仙台、花巻そして東京になり男女5人のそれぞれの
故郷にまつわる物語が綴られています。

情景が細かく描かれていて
それぞれの故郷での風景が目の前に浮かんできます。
郡山を舞台にした作品の「からたち香る」では、
東日本大震災で被害を受けた地元の人達なのに、
風評被害などでこんな思いをしているかと思うと
胸の詰まる思いがしました。
けれどこんな事にも負けずに健気に毎日を生きている
人達がより強い人達だとも思えました。

どの作品でも故郷に対して様々な角度から
故郷の想いを込めています。
一度は故郷を出て大人になった人達が
また改めて故郷を思い出すの人生の節目だったり、
何かの転機だったりして思い返すのかもしれないです。
若い頃には故郷なんて特別に思い返すこともあまり無く、
面倒な家族、親戚付き合いなどとややこしいことだと
思ったりしてしまうものだと思います。
けれど歳を重ねた時にそんな事がふと懐かしくなり、
良いものであったりと気が付いてしまうものだとも思います。
理屈ではなく何かこれまでに自分の人生を築いてくれたのが
故郷であったりするものであると思うので、
何かと面倒なものであったりしても
自分が元に戻れる場所があるというのは
幸せなことだと思えました。

自分が最後に何処に住むのかなというのも大事なことだと思いますが、
それよりも作品中にあった
「自分がどこかに帰るより、
居心地よくするから誰かに帰ってきてほしいな。」
というのも凄く素敵なことだなと思えました。

遠くに故郷が無くても
自分が戻れる場所、故郷と思える場所があることは
幸せなこと、そしてまたその故郷にふとした時に
懐かしく訪れてみたいなと思わせてくれる作品だと思います。
所々に東北訛りの言葉あって、東北の人達の温かい心が伝わって
読んだ後にじんわりと心に沁みます。

ちょうど桜が満開の時期に読めたので、
ふと滅多に訪れる事の出来ない場所を思い出してしまいました。
もう随分前から実家が無く寂しい思いをしていますが、
故郷と思える場所があるだけで、
愛おしいなとも思えました。
いつまでもふるさとは大事にしておきたいものです。
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石田ゆり子 Lily ――日々のカケラ―― [作者あ行]


Lily ――日々のカケラ――

Lily ――日々のカケラ――

  • 作者: 石田ゆり子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2018/01/30
  • メディア: 単行本


内容は大好きなものなどについて綴った21編のエッセイ、
正直に語ったロングインタビュー。
美の秘訣やお気に入りレシピ、硬軟とりまぜた103のQ&Aほか、
全編撮り下ろし、書き下ろし。
同居人(猫)・ハニオとタビの成長日記のおまけつきの、
石田ゆり子のカケラがたっぷり詰まった、
やさしくて、とびきり楽しい1冊です。

前作の「天然日和」、「旅と小鳥と金木犀ー天然日和2」を読んで
良かったので引き続きこの本も手に取りました。

前作と同じく言葉で囁いているかのように優しい言葉で、
端的に読みやすくすっきりと書かれているので
とても心地良いです。

決して年齢を重ねて嫌だったという時期が無く、
いつもその時が好きと言えることがとても立派で、
良い歳の重ね方をしたのだろうというのが
伺い知ることが出来ます。
それだけ女優に対しての誇りもあるのかとも思います。

今まで何気なく見ていた女優さんですが、
この本をきっかけにまた見方が変わり、
同世代としてお手本にしたい女優さんの一人になりました。

特に本についての考え方や書くということ、
そして心身の健康についてのことは共感することが
多々あるので参考にしたいと思いました。

日々の生活をいかに大切に暮らして、
心地良く生活していくというのが
大事かというのをまた教えられました。

プライベートな場所やインタビューまで沢山掲載されていて、
素敵な言葉やアイテムなどもあるのでゆっくりとまた
再読したい作品です。
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石田ゆり子 旅と小鳥と金木犀ー天然日和(2) [作者あ行]


旅と小鳥と金木犀―天然日和〈2〉 (幻冬舎文庫)

旅と小鳥と金木犀―天然日和〈2〉 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 石田 ゆり子
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2009/04/01
  • メディア: 文庫


内容は初めての骨董市で改めて知った人の手の温もり。
結婚式の立会人を務めて実感した一期一会。
妹の赤ちゃんに見たミルク色の幸せ。
未知の国モンゴルで触れた優しさ。
マイペースな四匹の猫と元気すぎる一匹の犬が傍らにいる喜び。
―明日もよい日でありますように。
小さな日常を慈しむ女優の、時に笑えて時に心に沁みる、日記エッセイ。

前作「天然日和」を読んで良かったので
その続きとしてこの本も手に取りました。

前作と同じく言葉で囁いているかのように優しい言葉で、
端的にすっきりと書かれているので
とても読みやすく心地良いです。

前作よりもペット、家族、芸能界、旅のことについて
詳しく書かれていました。
芸能界のことについては当時丁度観ていたドラマや
映画の作品の原作などを読んだりしていたので
当時を振り返ることができて懐かしい気持ちにもなりました。
向田邦子さんのドラマの時に山口智子さんの話題がありましたが、
石田さんから見ても素敵な女性だということは
テレビの外側から見ている自分にとっては
もっと素敵な人なのかなとも思いました。
女優同士で憧れられるなんて本当に夢のような話で
こうゆうこぼれ話も良かったです。

女性というせいか常に年齢の事を意識して書かれていましたが、
マイナス思考ではなくプラス思考に書かれていて
同世代としては好感がとても持てました。
 数字としての年齢はもう、あまり意味がないということ。
 大事なのは、心のあり方で、
 年齢に左右されることは何ひとつもないということだ。

 本当の「大人」は、優しい。
 ほんとうの意味で優しい。
 イメージで言うと・・・。
 最初は周りにいろんなものがくっついている状態の
 ダイヤモンドの原石が、どんどんとそぎ落とされて磨かれて、
 最終的には、
 本来のダイヤモンドになる・・・という感じかな。

この言葉がとても印象的で、
こんな風に思いながら歳を重ねられたら素敵だなと思いました。

日々の生活をいかに大切に暮らして、心地良く生活していくというのが
大事かというのをまた教えられた気がしました。
石田さんが心地良いものと感じたもので
共感できることが多々あったので、日常の生活に取り入れて
一日を大事に、そして全てのものに感謝できる様に
明日からもまた少しずつ前を向いて頑張っていこうと思えました。
素敵な言葉が沢山詰まっていたので、
またゆっくりと再読したいと思います。
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石田ゆり子 天然日和 [作者あ行]


天然日和 (幻冬舎文庫)

天然日和 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 石田 ゆり子
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2006/08/01
  • メディア: 文庫


内容は 幻冬舎ウェブマガジン連載の「おぉ、素晴らしき日常」に
書下ろしを加えた、待望の一冊。
これが私のまいにちです―。
まな板の上の鯉状態になった韓国式あかすり初体験、
人の優しさが身にしみた真夜中の悲劇「JAF事件」、
サングラスとマスクの変装で挑んだフリーマーケット、
猫四匹と犬一匹の大所帯、大好きな本・お茶・雑貨のこと…。
人気女優が、日常のささやかな出来事を、
温かくユーモラスに綴る名エッセイ第一弾。

特別なファンでもないですが、長年活躍されていて
最近になって女優として人気があり、
同世代としてどんな人なのか興味があったので手に取りました。

文章がまるで言葉で囁いているかのように優しい言葉、
そして端的ですっきりと書かれていて
とても読みやすく何とも心地良いエッセイで
石田さんのイメージが今までよりも
もっと良くなって親近感が湧きました。

書くことに対すること、本に対すること、
物事に対する考え方、姿勢なども共感する事も多々あり
一人の女性として、そして一人の人間として素敵だなと思いました。

日々の普段の生活を大切に、一つの事を大事にしながら
生活をしているというのが伺えてこうゆう暮らし方を
以前から憧れていたので益々興味を持ちました。

「書く」という作業は、「懺悔」と「浄化」と表していましたが、
これも上手いなと思い無意識に書いていた物も
自分にも少し意味があったようなものであり、
自信のようなものが見つかったような気がしました。

この作品は10年以上も前の作品ですが、
当時の石田さんはこんな事を考えていたのかと思うと
自分と比較しているとかなり現実的で
大人なしっかりとした女性だなと思いました。
今の年齢でこの考え方だと丁度良いように思えてしまいました。

普段の石田さんの生活があますところなく垣間見れて、
時には空想にふけっていたり、ペットと戯れたり奮闘したりと
女優以外の自然体の石田さんが知れて嬉しかったです。

素敵な言葉が沢山詰まっているので、
またゆっくりと再読したい一冊になりました。
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荻原浩 オロロ畑でつかまえて [作者あ行]


オロロ畑でつかまえて (集英社文庫)

オロロ畑でつかまえて (集英社文庫)

  • 作者: 荻原 浩
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2001/10/19
  • メディア: 文庫


ストーリーは超過疎化にあえぐ日本の秘境・牛穴村が、
村おこしのため、倒産寸前の広告代理店と手を組んだ。
彼らが計画した「作戦」とは! ? 痛快ユーモア小説。
第10回小説すばる新人賞受賞作。

この本のタイトルを見ると思い出してしまったのが
「ライ麦畑でつかまえて」だったので
もしかしたらこの作品と似ているのかと思ってしまいました。
「ライ麦畑でつかまえて」は読んだことが無いですが、
青春小説に対してこちらはユーモア小説だったので
全然違うタイプでした。

荻原さんの作品が好きで何冊か読んでいますが、
この作品がデビュー作となりますが
古臭さの雰囲気は微塵も感じることがなく、
過疎化と高齢化社会を上手く混ぜて村おこしを
ユーモラスに描いているストーリーでした。

村人達の個性がかなり強いと思いますが、
これにも負けず手を組んだ広告会社の社員達も
個性の強い人達が多いので、この人達の行動、会話だけを
読んでいるだけでもくすりと笑えてしまいます。

せっかくの村おこしも成功するかと思いきや、
実在しない物をPRに使ったことによって四苦八苦してしまうのは
残念なこどですが、目に見えてダメだと分かって
実行してしまったことが
またユーモアがあって面白いです。
けれどこの村おこしをしたことによって、
最終的には村の良い所がより分かり、その後もそれぞれに良い道が
開けたのでサクセスストーリーとまではいかないですが
結果オーライだったように思えました。

奥羽山脈の麓にある秘境という設定で独特な方言と訛り、
そしてヘラチョンペ、オロロ豆という特産物。
舞台設定と思いつつも特異的な名前にも
荻原さんの得意とするユーモラスが散りばめられていて
これが原点なのだと感じました。

少し独特な訛りなどの所は読みにくい部分がありましたが、
とにかく頭を空っぽにして楽しみたい時に読むには
お勧めな作品だと思います。
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石井遊佳 百年泥 [作者あ行]


百年泥 第158回芥川賞受賞

百年泥 第158回芥川賞受賞

  • 作者: 石井 遊佳
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2018/01/24
  • メディア: 単行本


ストーリーは私はチェンナイ生活三か月半にして、
百年に一度の洪水に遭遇した。
橋の下に逆巻く川の流れの泥から百年の記憶が蘇る!
かつて綴られなかった手紙、眺められなかった風景、聴かれなかった歌。
話されなかったことば、濡れなかった雨、
ふれられなかった唇が、百年泥だ。
流れゆくのは――あったかもしれない人生、群れみだれる人びと……


芥川賞受賞作ということで手に取りました。

実に不思議な面白さでした。
インドで暮らしていた時に突然の洪水に遭遇。
そしてその洪水を見ながら自分の半生を思い起こしながら
様々な事が綴られています。
この話の移り変わりが、特にこれといった言葉ではなく、
さらりとしてその事柄に移行していて見事です。
まるで洪水の中から泥が出てくるかのようにプカプカと。
別の例えでいうならば、大阪のおばちゃんが普段何気なく
道端で会話をしているかのように、
話題がどんどんと変わっていくので、
息をつく間もなく話にのめり込んでいって
あっという間に読んでしまいました。

インドに行ったことがないので分からないですが、
暮らしてみたらきっとこんな感じだろうなという雰囲気がありました。
今はインドは先進国なので日本語を学びたいという人達が
沢山いるかと思います。
けれどそんな中にも様々な環境で学んでいて、
日本人とはまた違った独特の文化、宗教を垣間見ることが出来ました。
まだインドでは昔ながらの古いしきたりに縛られてしまい、
女性に生まれたことで苦しんでいることや
カースト制度などの階級で貧しい環境で苦しんでいることなど
読んでいてとてもいたたまれない気持ちになりました。

主人公の幼少の頃が書かれていましたが、
これは他の部分とは違った温度感で淋しさ、切なさなどが
ひしひしと伝わります。
このように育った環境がその後の人生に関わったのか
どうかは人それぞれだと思いますが多少影響あったのかとも思えました。
けれど何はともあれ様々な人生経験をしたことで、
ひょんなことからインドにも暮らせて人とはまた違った人生を
過ごせたことで良かったのではないかと思いました。

ストーリー展開が早く、情景、心理描写も細かく描かれているので
とても読みやすい作品だと思います。
一度とは言わずにまた再読しても面白い作品だと思いました。
石井さんの作品は他には読んだことがないので、
これをきっかけに読んでみたいと思います。
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岡部えつ 嘘を愛する女 [作者あ行]


嘘を愛する女 (徳間文庫)

嘘を愛する女 (徳間文庫)

  • 作者: 岡部えつ
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2017/12/01
  • メディア: 文庫



ストーリーは大手食品メーカーに勤める由加利は、
研究医で優しい恋人・桔平と同棲5年目を迎えていた。
ある日、桔平が倒れて意識不明になると、彼の職業はおろか名前すら、
すべてが偽りのものだったことが判明する。
「あなたはいったい誰?」由加利は唯一の手がかりとなる桔平の書きかけの小説を携え、
彼の正体を探る旅に出る。彼はなぜ素性を隠し、彼女を騙していたのか。
すべてを失った果てに知る真実の愛とは―。
もうひとつのラストに涙する、小説版「嘘愛」。

映画の予告を観て気になり手に取りました。
今まで一緒に住んでいた相手が突然意識不明で倒れ、
それと同時に全てのものが偽りだということが
判明してしまったらと自分に置き換えてみると
想像するだけで頭が混乱して落胆してしまいそうです。
けれど主人公の由加利は当初はショックのあまりに
何もやる気を起こさなかったものの、
今までの5年間というものを取返しする思いも含めて
徐々に身辺調査に本腰を入れていく姿が
自分の気持ちに正直に真っ直ぐな人だなと思いました。

由加利の視点と桔平の視点からと描かれているので、
心境の移り変わりがよく伺えました。
桔平の書いていた小説が桔平の秘密の手掛かりとなっていきますが、
ラストの部分はあやふやな終わりになっているので
明るい未来になっているのか、
それとも逆になっているのかとても気になります。
私としては明るい未来がなぞらえて見えましたが。

それにしてもタイトルが「嘘を愛する女」ということで
とても意味深なイメージなストーリーだと思いましたが、
それとは逆で桔平の過去にはとても苦しくも暗い過去があり、
それまでのストーリーの印象からがらりと変わり、
とても悲しくも切なくもあり感涙しそうでした。

人は誰かと一緒に何かを築いていたとしても、
実は一人ぽっちでいたりしたり、
他人には言えない事を悩み抱え込んでいるということが
往々にしてあるかと思います。
けれどそれをその時に出会う人によって
様々な物事を解決して、乗り越えながら一緒に生きていくのが
愛情なのかとも思いました。
全てを失ってから本物の愛情が分かるというのも
この作品から分かる気がしました。

原作だと思って読んでたらノベライズ本だったようですが、
とても読みやすくて途中からはミステリーのような
ハラハラ感もあって楽しんで読めました。
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荻原浩 神様からひと言 [作者あ行]


神様からひと言 (光文社文庫)

神様からひと言 (光文社文庫)

  • 作者: 荻原 浩
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2005/03/20
  • メディア: 文庫


ストーリーは大手広告代理店を辞め、「珠川食品」に再就職した佐倉凉平。
入社早々、販売会議でトラブルを起こし、
リストラ要員収容所と恐れられる「お客様相談室」へ異動となった。
クレーム処理に奔走する凉平。
実は、プライベートでも半年前に女に逃げられていた。
ハードな日々を生きる彼の奮闘を、神様は見てくれているやいなや…。
サラリーマンに元気をくれる傑作長編小説。

再就職というので弱い人間というか不器用な人間のタイプなのかなと
読む前は想像していましたが、読んでいるとちょっと違い
嫌な言い方をしてしまうと仕事が出来てしまい
ちょっと他人からは鼻につくタイプの人間かなと思いました。

入社早々からトラブルを起こしそしてお客様相談室へ異動となって
どうなるかと思いましが、徐々に良い意味での社員に成長していました。
この会社にいる上司や周りにいる同僚の人々がかなり特徴的で
面白いので思わず吹き出しそうになりました。
特に主人公の佐倉と同じ職場の篠崎とのやりとりを見ていると
アニメの美味しんぼの山岡のいる部署に似ていると思ってしまい
余計に面白くなってしまいました。

それにしてもお客様相談室へのクレームが多様にありすぎて、
思わずそれはクレームとは違うだろうと突っ込みたくなりました。
お客様クレームがこれだけ来るということは
この会社の商品に対してだけでなく、会社全体の組織、人事など
会社を取り巻く全てのものがこの会社の場合は
おかしなものが沢山あったので余計に問題は山積みです。
そうした問題にラストでは佐倉の底力が発揮して
意外な展開になり爽快な気分になりました。

仕事の他にリンコのことも並行して出てきますが、
リンコのことは仕事のように上手く事が運んでいっていなかったので
もどかしい気がしました。

シンプルに行こう。
ややこしいことは、もういらない。
手の中にしっかりと握りしめられるものが、
ほんのひとつか、ふたつあればいい。
この言葉が印象的で、
仕事に息詰まった方に元気と勇気をくれるお勧めな作品だと思います。
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今村夏子 星の子 [作者あ行]


星の子

星の子

  • 作者: 今村夏子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2017/06/07
  • メディア: 単行本


ストーリーは主人公・林ちひろは中学3年生。
出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、
両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、
その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。
前作『あひる』が芥川賞候補となった著者の新たなる代表作。


アメトーク読書芸人の光浦さんの読んだ本で
紹介されていたので手に取りました。

新興宗教を信じる両親の元に育っているちひろ。
宗教を信じてみたことが無いので
信じるということがどうゆうことなのかよく分からないですが、
子供の頃だとこんな風にぼんやりとした存在なのかなと思ってしまいました。


幼い頃には分からなかった他の家庭との違いが
成長するにつれて子供もある程度理解をしつつも、
宗教というものを信じていないことがあったりして、
それが思春期の時期を重なると複雑な心境になるのだなと思いました。

ちひろの唯一の楽しみだった絵を描くことも、
初恋があったことも両親が宗教に入っていたことが
少し関係していたのでこれが
一瞬にして儚くも消えてしまったことが少し可哀想で
切ない思いがしました。

ラストには親子一緒に肩を並べて夜空を見て
一見ほのぼのとした温かい光景のような気もしましたが、
この後の親子関係はどうなってしまうのだろうかという
不穏な余韻を残しています。
このような環境で育っていた子供はいずれは
両親と同じように宗教を信じることになるのか、
それともちひろの場合は違う人生を歩むのかが知りたくなります。

芥川賞候補作ですが特に難しくて読みにくい訳でもなく、
変に凝った作風ではなくてサクサクと読めました。
といっても感想を書くには難しい作品でした。

今村さんの作品は初めてですが、
これをきっかけに他の作品も読んでみたいと思える作品でもありました。
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