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宮下奈都 神さまたちの遊ぶ庭 [作者ま行]


神さまたちの遊ぶ庭 (光文社文庫)

神さまたちの遊ぶ庭 (光文社文庫)

  • 作者: 宮下 奈都
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2017/07/11
  • メディア: 文庫


ストーリーは北海道のちょうど真ん中、
十勝・大雪山国立公園にあるトムラウシ。
スーパーまで三十七キロという場所へ引っ越した宮下家。
寒さや虫などに悩まされながら、壮大な大自然、
そこで生きる人々の逞しさと優しさに触れ、さまざまな経験をすることになる。
『スコーレNo.4』の宮下奈都が「山」での一年間を綴った感動エッセイを文庫化。
巻末に、「それから」を特別収録。

「羊と鋼の森』を読んでとても良かったので
その後少しずつ読み始めてこちらを手に取りました。
エッセイは初めてです。

自然の中で暮らすというのはよく聞きますが、
宮下家の暮した所は北海道の十勝で壮大な大自然の中なので
スケールが大きすぎて想像もつかなかったです。

今まで暮らしてきた場所とは全然違う環境の中で
どのようになっていくのかとこちらも山村留学をしている気分でした。
住めば都とはよくいったもので、
環境に不自由があっても無いものが当たり前となっていくのが
目に見えて分かっていくのが面白いくらいでした。
物がなくてもその分目の前にあるすぐ近くの自然が
全部代わりとなって素敵な物へとプレゼントされているように思いました。

大人になってこれだけの環境を変えるというのはなかなか出来ないので
とても貴重な経験だと思いますが、三人の子供さんにとっても
とてもプラスになった経験で滞在前よりも立派に成長されたなと思いました。
「教室に座って勉強するより、
 雪山で遊んで身につけることの方が大事じゃないかな」
という言葉に納得です。
宮下さんのそれぞれの子供さんの性格がよく表れていて、
弾むような会話やユニークな会話が微笑ましかったです。
また地域の人とのコミュニティや学校行事などが
一方向だけではなく、家庭と地域と学校といちがんとなって
行われいるのがとても素晴らしいなと思いました。

読み始めは子供さんのことばかり書かれていたので、
子育て日記のように思えていましたが、
それがいつの間にか無くなりすっかり最後には
三人の子供さんの応援をしたくなってしまいました。

家族の楽しい会話の合間に
宮下さんの社会に対するクールな言葉や人生への教訓になる言葉も
なかなか良かったです。
「チャンスの神様は前髪しかないというけれど、
 チャンスの神様がふさふさであることを思い出す。
 チャンスはまたきっとまた来る。」
この言葉も素敵です。

自然の中で生き生きとした姿はどれも良かったです。
やはり人間は自然と共に寄り添いながら暮らしていく方が、
心身ともに豊かになれるとつくづく思わされた作品でした。

トムラウシに住んだからこそ「羊と鋼の森」の作品が生まれて、
神さまからのプレゼントで直木賞受賞をしたのかなとも
思えたりしました。
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