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沼田まほかる ユリゴコロ [作者な行]


ユリゴコロ (双葉文庫)

ユリゴコロ (双葉文庫)

  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2014/01/09
  • メディア: Kindle版


ストーリーはある一家で見つかった「ユリゴコロ」と
題された4冊のノート。
それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。
この一家の過去にいったい何があったのか―。
絶望的な暗黒の世界から一転、深い愛へと辿り着くラストまで、
ページを繰る手が止まらない衝撃の恋愛ミステリー!
各誌ミステリーランキングの上位に輝き、
第14回大藪春彦賞を受賞した超話題作!

映画公開のCMを観て興味深かったので手に取りました。
前半はかなりグロテスクな表現があり、
読むのに少し苦痛な所がありましたが、
それからいつの間にかアナタへの気持ちが
愛情に溢れていることに変わりその節なる思いが、
胸が張り裂けそうな思いなりました。
ドキドキしながらも読む手が止まらなくて一気に読んでしまいました。

この4冊のノートを読んでいた主人公もノートに書かれていたこととに翻弄され、
そして実生活の仕事、私生活でも上手くいかなく板挟みになっていて
あらゆることが交差して物語を右往左往しているのがスリリングです。

年をとるというのは、たぶん、混乱を混乱のまま抱きかかえて
生きられるようになることではないだろうか。
人間の心そのものが、永遠に解き明かせないひとつの波乱だと、
知ることではないだろうか。
という言葉が印象的でした。

まさしくこの主人公もそして家族、両親、兄弟とも
一人の危うい女性を通して人生を歩んでいくということ
ではないかと思いました。

ラストの展開には予想も出来なかったことで驚きましたが、
親が子供を思う気持ち、そして子供が親を思う気持ちがよく分かり
愛情と絆の深さが見られた気がしました。

初めの印象からラストの印象に変わるまで、
なんとも言えない不思議な感覚になり、
恐怖や苦しみがいつの間にか温かで幸せなものに変わっていくという
独特な世界観を味わえました。

沼田さんの作品は何冊か読んだことがありますが、
久しぶりに読んでまたインパクトが強く残りました。
恋愛ミステリーらしいですが、
あまりこのようなタイプは読まないのでかなり衝撃的な作品でした。
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